ノーコードサイトの引っ越しは、移転先でサイトを作り直し、必要なデータや設定を移して、最後にドメインの接続先を切り替える作業です。サービスによっては、ページやデザインをそのまま移行できず、文章・画像・URL・フォームなどを手作業で再設定する必要があります。
特に重要なのは、移転前にページ一覧とURLを整理すること、公開前に新サイトを確認すること、そしてURLを変える場合はリダイレクトを設定することです。
ノーコードサイトの引っ越し方法は3パターンある
ノーコードサイトの引っ越し方法は、何を変えるかによって大きく3つに分かれます。まず、現在のサービスでドメインだけを変更するのか、同じドメインのままサービスを移すのか、ドメインも変更するのかを決めます。
| 引っ越しの種類 | 主な作業 | 注意点 |
|---|---|---|
| 同じサービス内で移転 | サイト複製、プラン変更、ドメイン設定など | サービスの機能や契約条件を確認する |
| 別のノーコードサービスへ移転 | ページ、画像、文章、フォームなどを新サービスで再構築 | デザインや機能をそのまま移せない場合がある |
| ドメインも変更 | 新サイト作成、ドメイン接続、旧URLからの転送設定 | 検索評価や訪問者への影響に注意する |
同じサービスから別のサービスへ、ボタン1つで完全に移せるとは限りません。ノーコードサービスはそれぞれページ構造や保存形式が異なるため、サイトの内容を確認しながら作り直すケースがあります。
ノーコードサイトを引っ越す手順
サイトの引っ越しは、次の順番で進めると抜け漏れを減らせます。
- 現在のサイトを一覧にする
- 移転先のサービスと必要な機能を確認する
- 現在のサイトのデータを保存する
- 移転先で新しいサイトを作る
- ページや設定を確認する
- ドメインを接続する
- 公開後に表示やアクセス状況を確認する
1. 現在のサイトを一覧にする
最初に、現在のサイトにあるページを一覧にします。トップページだけでなく、会社概要、サービス紹介、料金、問い合わせ、ブログ、プライバシーポリシーなども確認してください。
- ページのタイトル
- 現在のURL
- ページ本文
- 画像や動画
- 問い合わせフォーム
- 外部サービスへのリンク
- アクセス解析や広告の設定
- 検索エンジン向けのタイトルと説明文
ページ一覧は、表計算ソフトなどに「ページ名」「旧URL」「新URL」「移行状況」の列を作って管理すると便利です。不要なページを移さない場合も、削除するのか、別ページへ案内するのかを決めておきます。
2. 移転先のサービスと必要な機能を確認する
移転先では、現在使っている機能が利用できるか確認します。ノーコードサービスごとに、フォーム、ブログ、決済、会員機能、予約、独自ドメイン、アクセス解析などの対応状況が異なります。
たとえば、現在のサイトで問い合わせフォームを使っていても、移転先ではフォームの作り直しや通知先の再設定が必要になることがあります。必要な機能が移転先にない場合は、外部サービスを組み合わせる方法もありますが、料金や利用条件は別途確認が必要です。
3. 現在のサイトのデータを保存する
移転作業を始める前に、文章、画像、動画、PDF、ロゴなどを手元に保存します。サイトを公開したまま作業する場合でも、元の内容を保存しておくと、移し忘れや誤削除が起きたときに確認できます。
ノーコードサービスによっては、サイト全体のデータを一般的な形式で書き出せない場合があります。その場合は、管理画面から利用できるエクスポート機能を確認し、対応していない内容は画面や原稿から手作業で移します。
4. 移転先で新しいサイトを作る
移転先では、まずサイト全体の構成を作り、その後に各ページの内容を入力します。先にメニューやページ階層を整えると、リンク切れやページ名の不一致を確認しやすくなります。
デザインを再現する場合でも、見た目だけでなく次の内容を移してください。
- ページのタイトルと見出し
- 本文や料金情報
- 画像の代替テキスト
- 問い合わせ先や営業時間
- 利用規約やプライバシーポリシー
- 外部サイトへのリンク
- 検索結果に表示するタイトルや説明文
画像を移すときは、表示できるかだけでなく、画質、ファイル名、代替テキスト、スマートフォンでの見え方も確認します。
5. フォームや外部サービスを再設定する
問い合わせフォーム、予約、決済、メール配信、SNS、アクセス解析などは、ページ本文とは別に設定されていることがあります。新サイトでそれぞれの接続をやり直してください。
フォームでは、送信後に次の点をテストします。
- 入力内容を送信できるか
- 管理者に通知メールが届くか
- 送信者への自動返信が届くか
- 必須項目やエラーメッセージが正しく動くか
- 送信後に表示する画面や案内が適切か
テスト送信には実在するメールアドレスを使い、通知先の迷惑メールフォルダも確認します。
6. ドメインを接続する
新サイトを確認したら、独自ドメインの接続先を移転先へ変更します。一般的には、移転先サービスが指定するDNS設定を、ドメインを管理しているサービス側で登録します。
必要な設定はサービスによって異なります。Aレコード、CNAMEレコード、ネームサーバーなどの指定方法が案内されるため、移転先とドメイン管理サービスの両方の手順を確認してください。
DNS設定を変更しても、すぐにすべての環境で表示が切り替わるとは限りません。切り替え中は、新旧サイトの表示が環境によって異なることがあるため、旧サイトをすぐに削除せず、公開状態を確認しながら進めます。
7. 公開後にサイトを確認する
ドメインの接続後は、パソコンとスマートフォンの両方で主要ページを確認します。トップページが表示されても、下層ページ、画像、フォーム、外部リンクなどが正常とは限りません。
- トップページを開く
- メニューから各ページへ移動する
- 旧URLと新URLの対応を確認する
- 画像、動画、PDFが表示または開けるか確認する
- フォームをテスト送信する
- 電話番号やメールアドレスを確認する
- スマートフォンで表示を確認する
- アクセス解析が記録されるか確認する
URLが変わる場合はリダイレクトを設定する
引っ越しによってページのURLが変わる場合は、旧URLから対応する新URLへ自動転送する設定を行います。これをリダイレクトといいます。
たとえば、旧サイトの「example.com/service」が新サイトで「example.com/menu」に変わるなら、旧URLを新URLへ転送します。旧ページをそのまま削除するだけでは、訪問者がエラーページを見る可能性があります。
リダイレクト機能の有無や設定方法は、利用するノーコードサービスによって異なります。機能がない場合は、旧サービスを一定期間残して案内ページを表示するなど、別の方法を検討します。ただし、どの方法が使えるかはサービスの仕様確認が必要です。
URLを変える場合は、次のリンクも更新します。
- サイト内の内部リンク
- SNSプロフィールや投稿のリンク
- メールやチラシに掲載したURL
- 外部サイトからのリンク
- 検索エンジン向けのサイトマップ
同じドメインのまま引っ越す場合の注意点
同じドメインを使い続けても、サイトの構成やURLが変われば確認が必要です。ドメインが同じだからといって、検索エンジンや訪問者への影響がなくなるわけではありません。
ページのURLを維持できる場合は、URL変更による対応を減らせます。一方で、ページを削除したりURLを変更したりする場合は、対応する新ページへのリンクやリダイレクトを設定してください。
また、ドメイン移管とサイト移転は別の作業です。サイトを別のノーコードサービスへ移すだけなら、ドメインの管理会社を変えずに、DNS設定だけを変更する場合もあります。ドメイン管理会社まで変更する場合は、移管手続きや更新期限なども確認が必要です。
引っ越しで起こりやすい失敗
ページや画像を移し忘れる
トップページだけを確認すると、古いブログ記事、PDF、下層ページの画像などを見落としやすくなります。移転前に作ったページ一覧と、移転後のサイトマップを照合してください。
フォームの通知先が古いままになる
フォーム自体が表示されても、通知先メールアドレスや自動返信の設定が移っていないことがあります。公開前に複数回テストし、実際にメールが届くことを確認します。
旧URLを削除してしまう
旧URLへの案内がないままページを削除すると、ブックマークや外部リンクから訪れた人がページを見られなくなります。URLを変更したページには、リダイレクトまたは新ページへの案内を設定します。
スマートフォンでの表示を確認しない
ノーコードサービスでは、パソコン用に整えた文字サイズや画像の配置が、スマートフォンでは崩れることがあります。メニュー、ボタン、表、フォーム、横幅の広い画像を重点的に確認してください。
公開前にドメインを切り替える
新サイトの確認前にドメインを切り替えると、未完成のページが訪問者に表示されるおそれがあります。移転先の仮URLやプレビュー機能で確認してから、ドメインを接続する順番が基本です。
ノーコードサイトの引っ越し前チェックリスト
公開前に、次の項目を確認すると作業漏れを減らせます。
- ページ一覧を作成した
- 文章や画像などの元データを保存した
- 移転先で必要な機能が使えることを確認した
- 主要ページを作成した
- ページタイトルや説明文を設定した
- 内部リンクを新サイト用に変更した
- フォームをテスト送信した
- アクセス解析や外部サービスを再設定した
- 独自ドメインの接続方法を確認した
- URLが変わるページの対応を決めた
- スマートフォンで表示を確認した
- 公開後に旧サイトをすぐ削除しない計画を立てた
ノーコードサイトの引っ越しは順番に進めれば対応できる
ノーコードサイトの引っ越しは、移転先でサイトを作り直し、ページ・画像・フォーム・外部サービスを確認したうえで、最後にドメインを切り替えるのが基本です。
最初に現在のページとURLを一覧にし、URLが変わる場合はリダイレクトや案内ページを用意してください。特に、フォームの通知設定、スマートフォン表示、内部リンク、独自ドメインのDNS設定は、公開前後に必ず確認する項目です。







