ノーコードWeb制作の表示速度を改善するには、まず計測して遅い原因を特定し、画像・フォント・外部ツール・ページ構成を見直します。ノーコードサービスではサーバー設定やコードを細かく変更できないため、利用者側で変更できる項目から優先して改善することが重要です。
最初に表示速度を計測して遅い原因を確認する
感覚だけで修正すると、効果の小さい部分に時間を使う可能性があります。最初に、実際のページURLを計測し、どの要素が読み込みを遅くしているかを確認してください。
- 公開中のページURLを、PageSpeed Insightsなどの計測ツールで測定する。
- モバイルとパソコンの両方の結果を確認する。
- 「画像」「JavaScript」「フォント」「サーバー応答」「レイアウトのずれ」など、時間や容量が大きい項目を確認する。
- 修正後に再計測し、スコアだけでなく実際の表示時間や改善した項目も比較する。
表示速度は、利用者の端末、通信環境、アクセスする地域、計測時の混雑状況などによって変わります。そのため、1回の数値だけで判断せず、同じURLを複数回計測して傾向を見ます。
計測には、GoogleのPageSpeed Insightsを利用できます。実際の利用者データが表示される場合と、計測環境を使ったデータが表示される場合があるため、両者を分けて確認してください。
画像を軽量化して表示速度を改善する
ノーコードWebサイトで最初に見直しやすいのは画像です。大きな画像や必要以上に高画質な画像は、ページの読み込みデータを増やします。
- 表示する大きさに合わせて画像の縦横サイズを小さくする
- 写真はJPEGやWebPなど、用途に合った形式にする
- 透過が不要な画像でPNGを使い続けない
- 同じ画像を複数の場所に重複して登録しない
- 画質を下げても見た目に問題がない範囲で圧縮する
たとえば、横幅600pxで表示する画像を、必要以上に大きいサイズのままアップロードすると、表示時に縮小されても元データの容量を読み込むことがあります。アップロード前に、実際の表示幅に近いサイズへ調整してください。
ファーストビューの画像は特に優先する
ページを開いた直後に表示される画像は、最初の表示速度に影響しやすい部分です。トップページのメインビジュアルに大容量の動画や画像を使っている場合は、画像の圧縮、画像サイズの見直し、動画の削除または短縮を検討します。
ページ下部の画像は、ノーコードサービスが対応していれば遅延読み込みの対象にします。ただし、ファーストビューの画像まで遅延読み込みにすると、かえって最初の表示が遅くなる場合があります。
不要な外部ツールや埋め込みを減らす
アクセス解析、広告、チャット、SNSフィード、予約システム、動画、地図などの外部ツールを追加すると、そのサービスからファイルを読み込むため、表示速度に影響することがあります。
次の順番で見直すと、削除や変更の判断がしやすくなります。
- 現在使っている外部ツールを一覧にする。
- 設置目的と、実際に使われているかを確認する。
- 使っていないツールや重複している計測タグを削除する。
- 常時表示が不要なチャットやポップアップを停止する。
- 動画、SNSフィード、地図などを、静止画やリンクに置き換えられるか検討する。
外部ツールは、ページ上で見えていなくても読み込み処理が実行されることがあります。ノーコードサービスの設定画面だけでなく、ヘッダーやフッターに追加したコード、アプリ、連携機能も確認してください。
フォントとアニメーションを見直す
複数のWebフォントや太さを読み込むと、フォントファイルの読み込み量が増えます。使用するフォントの種類と太さを必要な範囲に絞り、装飾目的だけのフォントは減らします。
- フォントの種類を増やしすぎない
- 使用していない太さや斜体を読み込まない
- 本文と見出しで必要なフォントを分けすぎない
- ページ全体に不要な文字アニメーションを設定しない
フェードインやスクロール連動などのアニメーションは、数が多いほど処理が増えます。動きがなくても内容が伝わる部分は、静的な表示にすると改善につながる可能性があります。
ページの構成をシンプルにする
1ページに多くのセクション、画像、動画、カルーセル、ポップアップを詰め込むと、読み込む要素が増えます。情報を整理し、必要な内容を残しながらページ構成を軽くします。
- 同じ内容を説明するセクションを統合する
- 自動再生の動画やカルーセルを減らす
- トップページに載せる情報を絞る
- 長すぎるページを、目的に応じて複数ページへ分ける
- 表示しないセクションを非表示ではなく削除できるか確認する
ただし、ページを分割すれば必ず速くなるわけではありません。ページ間の移動が増えると、利用者が必要な情報へ到達しにくくなる場合があります。表示速度だけでなく、情報の見つけやすさも合わせて判断してください。
ノーコードサービス側で確認する項目
ノーコードサービスのプランや設定によって、画像最適化、CDN、キャッシュ、遅延読み込み、独自ドメイン、コード挿入などの機能が異なります。使える機能はサービスごとに違うため、管理画面や公式の仕様を確認します。
| 確認項目 | 確認する内容 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 画像最適化 | アップロード画像が自動圧縮・変換されるか | 対応していない場合はアップロード前に圧縮する |
| 遅延読み込み | ページ下部の画像や動画を後から読み込めるか | ファーストビューの要素には適用しない設定が可能か確認する |
| 外部コード | アクセス解析や広告タグをどこに設置しているか | 不要なタグや重複タグを削除する |
| テンプレート機能 | 使っていないパーツやアプリが含まれていないか | 見た目に表示されなくても読み込みが発生する場合がある |
| サーバー関連機能 | キャッシュや配信最適化に関する設定があるか | 利用条件やプランによって異なるため、仕様を確認する |
サーバーの応答時間が主な原因の場合、ノーコードの編集画面から改善できないことがあります。その場合は、不要な外部処理を減らしたうえで、サービスのサポートやプラン変更の必要性を確認します。
改善の優先順位は「影響が大きく、変更しやすい項目」から
表示速度の改善は、次の順番で進めると取り組みやすくなります。
- 大容量の画像や動画を圧縮・削除する。
- 使っていない外部ツール、アプリ、計測タグを削除する。
- ファーストビューの構成を軽くする。
- フォントの種類と読み込む太さを減らす。
- 不要なアニメーションやポップアップを減らす。
- ノーコードサービスの遅延読み込みや画像最適化を設定する。
- 再計測し、改善前後の結果を比較する。
一度に多くの設定を変えると、何が効果を出したのか分からなくなります。画像を修正したら計測するなど、変更内容を分けて確認すると原因と効果を判断しやすくなります。
表示速度の数値だけでなく、実際の使いやすさも確認する
計測ツールのスコアは判断材料の一つです。スコアを高くすることだけを目的にすると、画像の見やすさやアニメーションなど、サイトの目的に必要な要素まで削ってしまう可能性があります。
改善後は、スマートフォンの実機で次の点を確認してください。
- ページを開いて主要な内容がすぐに分かるか
- 画像が粗くなりすぎていないか
- ボタンやリンクをタップできる状態になるまで時間がかからないか
- 読み込み中にレイアウトが大きく動かないか
- 動画や埋め込み機能が必要な場面で正常に動くか
ノーコードWeb制作で表示速度を改善する最初の作業は、ページURLを計測し、容量の大きい画像と不要な外部ツールを確認することです。その後、フォント、アニメーション、ページ構成、サービス側の設定を順に見直し、修正のたびに再計測します。







